「SAKURA／須川展也」 [サクソフォン（四重奏）]
今冬は、春らんまんような陽気の日も少なくなかったというのに、
昨日は冬に逆戻りで、名古屋では時折雪がちらついていました。
既に桜の開花予想も出ているというのに、今さらながらのこの寒さは、桜にどう影響するのでしょうか。
桜は、冬の寒さをある程度過ごすことで開花するというようなことを聞いたことがあります。
それなので、今年の暖冬は、かえって開花を遅れさせることもあるのではないかと思っていましたが、ここにきてこの寒さです、桜も混乱してしまうのではないかと心配です。
それでも、入学式のころには桜は散り始めているのでしょうか。
桜、私はとても好きです。
ほのかに桜色に染め始めたつぼみ、
赤みを帯びてくる枝々、
狂おしいほど咲き誇る満開の夜桜、
散り急ぐ桜吹雪。
（「散り急ぐ」という言葉自体が、もう詩的で、日本ならではの趣です。）
一番見ごろな桜を最高の条件で見る機会には、なかなか恵まれません。
ただ、幸いなことに、我が家の近くに見事な桜並木があり、駐車場もないので、近所の人が散歩をして愛でることができるのです。
それでも、休みの日には車で乗り付ける人たちが後を絶たないこともあり、渋滞を招いてパトカー出動ということもありますが。
そういえば、去年の春は、たまたま満開の頃に東京へ行く機会があり、上野公園の桜を見ることができました。
見事な数の桜と同時に、ブルーシートの多さといったらありませんでした。
上野の人の多さに些か酔いそうになったところに、ブルーシートが所狭しと敷き詰められていて、興ざめな思いをしたものです。
きれいな桜を愛でながらお酒を飲みたい、という気持ちはとてもよくわかります。
ただ、場所取りという行為がとても浅ましく、桜を愛でるという行為とは対極にあって、とてもイヤなものを見せ付けられた気がしました。
（もちろん、上野に限ったことではなく、名古屋でもよく見られます）
今月末また東京に行きます。
上野へも行きます。
でも、今月末には、もしかしたら散っているかもしれませんね。
桜の季節が近づくころ、気分はうきうきし、こんなときに合うのはサクソフォンの音色です。
ちょうど、資生堂の「アクアレーベル」のＣＭ（大竹しのぶさん出演）のＢＧＭがサクソフォン（四重奏だと思うのですが）で、いかにも春らしく、このＣＭが好きになっています。
春、桜、サクソフォンとくれば、「SAKURA／須川展也」でしょう。
初めて聴いたとき、「これがサクソフォン？」と思いました。
オーボエのようでオーボエでない、それでも優しい暖かい音色に、うっとりしました。
桜の季節になると、いつも聴きたくなります。
里山の雑木林にポツンポツンと咲く桜、たぶん山桜でしょうね、それを遠望するのが好きです。山や林がそれまでの冬色から彩度を上げて、でも少し霞んで見える光景は、ほんとうに美しいと思います。バイクも、その景色を見たいがために乗り始めたようなものです。
満開の桜を、それも夜に見上げると、これは人を狂わせるな、と感じます。そういう凄みをもつ花は他にはあまり無いのではないでしょうか。
さて、今年はどんな風情で咲くのでしょう？もうすぐですね。
「SAKURA／須川展也」は知りません。記事を読んでいると、やはり気になって聴いてみたくなりますね。販促効果、大いにありです。
＊ブルーシート・フィルターを使うとあの「青」は見なくて済みます（冗談です）。
＊上野へもいらっしゃるなら、ちょっと足を延ばして隅田川の水上バスも良いですよ。川からのサクラの眺めは、ブルーテントでちょっと邪魔されるのが玉に瑕ですけど。
by e-g-g (2007-03-13 00:38)
のすけの母さん、お邪魔しています。
桜の散る姿をも美しいと思う感覚は富士山を見て感動するのと同様に、日本人のＤＮＡの中に組み込まれているんでしょうね。
須川展也さん聴いたことはないんですが、ＮＨＫの朝ドラやＣＭで流れていたなら、耳にしたことがあるんですね。
桜とサクソフォン。芸大の方まで足を運べば、その組み合わせを体験することができる・・・かも♪
by ポッチ (2007-03-13 13:40)
eguchiさん、こんにちは。
うちの旦那も、車が入れない観光化されてない山にバイクで出かけて、その自然を愛でるのが好きらしいです。以前、熊の子どもがちょこんとぬいぐるみのように座っていたのを見たらしく、近寄ってみたかったけれど、親熊がいると恐いので早々に遠ざかったようです。バイクには乗りたいとはおもわないのですが、そういう自然の話を聞くと、やはりいいなと思います。
上野へ行く日は、まずダ・ヴィンチ展を見て、その後、国立西洋美術館や上野動物園を見、その後メインの国立競技場へ行くので、隅田川は残念ながら無理だと思います。
桜についていえば、京都の知己に「御所の桜がいいよ」「鴨川の桜がいいよ」と言われていますが、あの人の多さを思うと、なかなか行けないでいます。
by のすけの母 (2007-03-13 13:45)
ポッチさん、こちらにもありがとうございます。
桜に富士山、まさしく〝日本人〟の魂ですね。
これに、世間ではきっと紅葉も加えると思うのですが、
これが私は苦手なのです。
紅葉狩りの風情を味わえるほど精神的に大人になっていません。
どうも、「これから冬枯れる」ものに対して、愛でる気になれないのです。
それよりは、花火の方がいいですね。
「SAKURA」はＮＨＫの朝のドラマのテーマらしいので、耳にされたことがあるかもしれません。
私は、ドラマの方はさっぱりです。
by のすけの母 (2007-03-13 13:58)
母さま、こんばんは。
国立競技場へと行かれるのですね。これは、きっとサッカーなのでしょうか。
上野では、桃の花が咲き始めています。
濃い桃色でね、まわりの空気も、その色へ、ふわっと染まりそうですよ。
毎年、この季節が近づくと、JRが駅構内に、北東北にて桜狩りを、と云うポスターを貼り出して、それを見るたびに、今年こそは、今年こそは、と思います。
思ったままで、ずっと行かずじまいですけれど、桜は、やっぱり遺伝子に、きちんと刻まれていますね。
私は、奥村土牛の『醍醐』が大好きで、春が来たらば、いつでもこの絵を思い出して、家のいちばん大きな部屋に、その額絵をかけています。
by (2007-03-14 02:24)
私が東京へ行くときは、まずサッカーがらみです。
今夜もマレーシアでありますが、さすがに行けません。
本田選手の活躍を期待して、国立へ馳せ参じるのです。
上野の桃は、もうその折には見られないでしょうね。
桃の花も艶やかでいいですね。
存分に愛でてくださいな。
それにしても、死ぬ前に一度でいいので、「サントリーホールでのコンサートのために」東京へ行きたいです。
Ｎ響や東京フィルは名古屋にたまに来てくれるので、名古屋まで来てくれない、来日アーティストがいいですね。
頑張ってチケットを取って、気張った服で上京……というのが夢です。
できたら、桜の季節。
コンサートが終わって、夜の東京に繰り出し、夜桜を眺める。
奥村土牛という画家は知りませんでした。
ネットで調べたら、『醍醐』の絵も見ることができました。
醍醐寺の桜なんですね。
山種美術館に行けば見えるんですね。
ここにも足をのばしたいなぁ。
東京の地理がわからないので、上野からどう行けばいいのか、近いのか遠いのかもわかりませんが、検討してみましょう。
by のすけの母 (2007-03-14 17:03)
「そうそう・・・！うんうん・・・！」と頷きながら読ませて頂きました。
素敵なお話し、ありがとうございます。
私も桜は大好きです。
主人が転勤族の為 結構色々な所の桜を見る機会に恵まれましたが
これまでで一番記憶に残っているのは ３年前の４月１日に出掛けた
東京は千鳥が淵の満開の桜です。
二人の娘と 朝ごはんの最中に思い立って出掛けたのですが
それはそれは見事な桜に言葉にならない感動を覚えました。
奈良に居た頃には 吉野山の桜を見に出掛けたのですが まだ満開には少し早過ぎて それが今では心残りとなっています。
ただ 私も桜の下でのドンチャン騒ぎは好きではありません。
昨日 靖国神社のソメイヨシノが３輪ほどほころび始めたと TVで伝えてました。 暖冬で その色合いに影響があるのでは？とも言われていますよね。
果たして今年の桜、どのような花を咲かせるのでしょうかね。
by 東雲 (2007-03-17 12:55)
東雲さん、こちらにもありがとうございます。
たくさんの場所の桜を見られているんですね。
どこの桜も、それはきっと素晴らしいんでしょうね。
桜は場所を選ばない、そんな凛とした美しさと気高さがあると思います。
私は、そんなにたくさんの桜を知っているわけではないのですが、
春、たまたま通りかかったところに桜の木が数本あるのを見つけただけで、もう幸せな気分になってしまいます。
時と場合によっては、立ち止まって見上げてしまいます。
ここのところの寒さで、桜の開花も帳尻あわせをするかもしれませんね。
入学式のころ、やはり桜が咲いていてほしいです。
by のすけの母 (2007-03-17 22:15)
母さま・東雲さま 横からお邪魔します。
山種美術館のあるビルに入っている会社に、ときどき打ち合わせで行きます。山種美術館と千鳥が淵は背中合わせ、その会議室から千鳥が淵の桜を見たいもの、と画策しています。ちょうどうまい具合に打ち合わせがあればよいのですが。
by e-g-g (2007-03-17 23:55)
母さま、おはようございます。
山種への行き方は、もう調べてしまわれたかしら。
上野から、例えば地下鉄だと、銀座線で「日本橋」へ行き、東西線に乗り換えて「九段下」でしょうか。計１５分ほどです（駅から少し歩くのですが）。
地下鉄の、九段下駅・半蔵門駅の、中間くらいにある美術館です。
九段下駅からなら、お堀端の桜をみながらゆけますよ。
ただ、HPを観ますと、今月に、『醍醐』の展示は、されないかも知れません。加山又造『夜桜』など、やはり素晴らしいので、特に『醍醐』を、と云う事でなくても、足を伸ばして戴けるとなあ、と思いますが。
土牛は、『吉野懐古』に、もっとも惹かれています。
デパートの展覧会に来た時は、４０分近くも見入ってしまいました（非常に、他の方のじゃまです……）。
『吉野』と云う大作を筆した時を思いつつ、描いた、ちいさな絵です。二つの間には、二十年以上の時が、横たわっていて。
また、長くなりました。
山種美術館は、日本画専門として、他の追随を許さないものがあります。
館内の雰囲気も、とても素敵で、高校生の時は、月毎の展示を、いつも楽しみにしていました。
だから、母さまが話題にして下さって、うれしかったです。
はっ、本日、日曜日、TV将棋はNHK杯、佐藤棋聖と森内名人の決勝戦です。佐藤さん、勝つといいな……わくわくしちゃいます。
もう間もなく始まります。母さまのお宅でも、もしかすると、観戦なさっているのでしょうか。
そして、サントリーホールの裏の夜桜並木は、絶品です。
これも、ほんとうに、いつか、ぜひ。
by (2007-03-18 10:19)
佐藤棋聖、勝ちました！
それも大熱戦の末の、逆転粘り勝ち！
わーい！
これだから将棋は、止められないな……
と、以上とてつもない私事でした、ごめんなさい（ブログにも、書いてしまおうかな）。
by (2007-03-18 12:41)
eguchiさん、こんばんは。
東雲さんが「千鳥が淵」と仰ったのを、
「千鳥が淵」って聞いたことあるけれど、どこかな～と脳天気でいましたが、
そうですか、山種美術館と背中合わせなんですか。
（地図を見ています）
本当ですね。
東京の地理には暗いので、難儀です。
by のすけの母 (2007-03-18 22:45)
レモンさん、その将棋の時間、今日の私はサッカー観戦に向かって車のハンドルを握っておりましたよ。
今新聞を見たら、「森内俊之×佐藤康光」とありますね。
そうですか、佐藤棋聖が勝ちましたか。
ぜひ、その手に汗握る戦いを、ブログで紹介してください。
山種美術館は、調べましたよ。
靖国神社の近くなんですね。
去年、靖国には行ったんです（やはりサッカー観戦がらみ）。
都会のビルの並びに、突如あらわれる森。
東京って、こういうところがありますよね。
いつ見ても、不思議な感覚にとらわれます。
で、山種美術館ですが、「醍醐」は見られないのですか……。
どうしようかしら。
地下鉄での行き方は、レモンさんの仰るルートを、ちょうど「東京メトロ」の地図で確かめていました。
せっかくだから、行ってみたいし。
そうそう、奥村土牛の画集を、古本屋で見つけ、買ってきました。
いいな、と思ったのが「吉野」です。
その少しあとに「吉野懐古」も載っています。
「聖」もいいですね。
日本画では杉山寧・安田靫彦が、私は好きですが、せっかく画集を買ったので、奥村土牛もじっくり見てみようと思っています。
＞サントリーホールの裏の夜桜並木は、絶品です
そうですか。
それは、本当に生きている間になんとか実現させたいものです！！
（サントリーホールの場所も、あやふやですが……）
by のすけの母 (2007-03-18 23:29)
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