『桃尻語訳 枕草子/橋本治』 [(そして本も)]
紫式部派か清少納言派かどちらかと問われれば、断然私は清少納言派です!!
だいたい光源氏が、輝くばかりの美貌と才能に恵まれ、見る人は誰もがとりこになるという設定が、好きになれません。
こんな物語を、ねちねち書き続けた紫式部も、どんな人だろうかと思ってしまいます。
それに比べて、清少納言。
思ったことを、メリハリよく書いていく小気味よさ。
ただ、原文だけで読破する力もないし、
かといって、「春は曙」の後に「をかし」を補って訳しましょう、なんて参考書的なものも読みたくないしで、
以前読んだことのある『桃尻語訳 枕草子』をまた読み直しています。
これが出たとき、すぐに飛びついて買ったのですが、いつか古本屋に売ってしまいました。
これが今文庫本になっているのを知って、文庫本で買い直しました。
「春って曙よ!」
この語感を大切にした訳で読むと、とてもとてもおもしろいです。
清少納言による(という設定の)語注も、大変わかりやすく、おもしろいのです。
まさに夢中です。
2007-11-07 17:15
nice!(1)
コメント(6)
トラックバック(0)
こんばんは。
桃尻語訳というのは随分懐かしいです。
確か、私が高校生の頃に出たものです。
図書館で読んだ記憶があるのですが、いまは文庫になっているのですね。
また読みたくなりました。
by ピースうさぎ (2007-11-07 20:27)
>ねちねち書き続けた紫式部
>それに比べて、清少納言。
思ったことを、メリハリよく書いていく小気味よさ
いやぁ、面白い!
笑ってしまいました。
いずれ、母さん訳の源氏物語、出してください。
あっ、枕草子、でしたね。
*
それにしても橋本治、視点が面白いですね。
by e-g-g (2007-11-07 21:10)
ピースうささぎさん、こんばんは。
若い時には、おもしろくもあったものの、若い分だけ正当なものへの思いもあり、心底楽しめませんでしたが、今はかなりおもしろく読めます。
それだけ人間の幅ができたと思っておきます。
by のすけの母 (2007-11-08 19:40)
e-g-gさん、こんばんは。
道長派の紫式部vs伊周派の清少納言ということで、
どうしても判官贔屓の面もあって、清少納言の方が好きなのかもしれません。
聖徳太子の頃からこの道長あたりの日本史が大大大大好きなので、こういう話題に触れるだけで楽しくなります♪
そういえば、橋本治さんの『窯変 源氏物語』が2冊ほど本棚にありました。
by のすけの母 (2007-11-08 19:46)
こんにちは。
橋本治の「枕草子」懐かしいです。
出たころに面白く読んだ記憶があります。
最近、長女が「春はあけぼの ようよう白くなりゆく山ぎわ・・」と、
「枕草子」を暗唱しています(宿題らしいです)。
桃尻語訳を買ってあげようかな。
by 木曽のあばら屋 (2007-11-11 20:58)
木曽さん、こんばんは。
さっきまで、パソコンへの接続ができなくなり、いろいろ試した結果もうあきらめかけたところやっとつながりました。
そうでなければ、お返事もできませんでした。
娘さんには、まず原文を味わってもらって、その上で桃尻語訳を教えてあげるといいのではないでしょうか。
ま、好き好きですが。
暗唱の宿題、懐かしいです。
by のすけの母 (2007-11-11 23:15)