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N響演奏会@名古屋 [コンサート]

久しぶりのライヴ、それもN響。
1年に1回のお楽しみのN響。

それなのに、それなのに……すべてはあのフライング拍手で吹っ飛んでしまったのです。

それは、後半プログラムのチャイコフスキーの「悲愴」でのこと。

第1楽章の苦悩に満ちた切ない旋律は、第2楽章のワルツへとうつり、そして第3楽章では力強く高揚し……

と、なんとここでフライング拍手!!
それも、一人や二人ではないのです。

これまで、フライング拍手くらい大目に見てやれば、と思っていました。
だけど、今回のような興ざめたことに出くわすと、それは許し難いものと思えました。

だって、「悲愴」ですよ!!
こんな有名な曲でフライング拍手が起きるなんて!!
いや、百歩譲って、初めて聞く曲だとしても、
知らなかったら、なおさら周りを見て、頭を働かせてほしい。
だって「悲愴」ですよ。
「悲愴」が、なんでこんな高揚して終わるっていうんですか!?

今回の指揮者キタエンコさんは、結構〝間〟を大事にするように見受けました。
ただでさえ、この第3楽章から第4楽章へうつる間は緊張感が漂うというのに、
あのフライング拍手で、第4楽章の入りから違和感を感じ、私だけの印象かもしれませんが、第4楽章はぐだぐだ感が否めませんでした。

そりゃそうでしょうよ。
第1楽章から第4楽章まで全体を見通して音楽をつくっているというのに、
あのフライング拍手は、それを無惨にも壊してしまったのですから。

本音を言えば、あの拍手した人に「お金返して!!」と悪態つきたいところです。
奮発してS席にしたのですから。
でも、実は、私のすぐ近くのご婦人もフライング……おいおい(涙)。
なんのためのS席?

出だしはいい気分だったのですよ。
「エグモント」の最初の弦の音にふるえがきて、「やっぱり音が違う!」と喜び、
上原彩子さんのダイナミックなピアノもすばらしく、
来てよかった~と、前半までは、いや、後半第3楽章終わり直前までは満足してたのですよ……。

1月25日(日)15:00 愛知県芸術劇場コンサートホール
「エグモンド」序曲Op.84(ベートーヴェン)
ピアノ協奏曲第3番ハ長調Op.26(プロコフィエフ)
交響曲第6番「悲愴」Op.74(チャイコフスキー)
[指揮]ドミートリ・キタエンコ/N響
[ピアノ]上原彩子


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ライオンの昼寝

こんにちは・・・はじめましてかな?
名古屋でショスタコヲタクをしながら、自分ではブログをやらず、図々しくも他人様のブログに好き勝手なコメントを書いています。
よろしくお願いします。

私も第三楽章終了時点で拍手をしたい誘惑に駆られました・・・こんなことは初めてです。
拍手はしませんでしたし、拍手はいけないのですが、拍手をしたくなるだけの素晴らしい演奏だったので、私は最後まで緊張感を保ち続けて聴けました。

そして終楽章は更に見事だと思ったのですが、拍手で緊張感が削がれて不快な思いをされた方には終楽章は楽しめなかったんだろうと思います。
だからやはり途中での拍手はいかんですね。

「悲愴」より更に素晴らしかったのが上原綾子さんのプロコフィエフです。
もうこれは私にはとんでもない名演・・・感動に打ち震えました。
初めて聴く上原さんでしたが、機会があればソロ・リサイタルを聴いてみたいものです。

by ライオンの昼寝 (2009-01-26 00:11) 

のすけの母

ライオンの昼寝さん、こんにちは。
(おそらく、はじめまして、です^^)

私も、上原さんのピアノには感動もので、本当に来てよかった~という思いでいっぱいでした。
また、聴ける機会があれば、是非聴きに行きたいです!!

フライング拍手については……
かたいこと言うなと言われそうですが、
コンサートライヴというものは、演奏者と聴く者とがつくりあげるものだと思っています。
指揮者のタクトを見ていれば、知らない曲でも今がどういう状態か想像できると思うし、そうやって会場にいる人皆が息を合わせ、余韻を味わい、おもむろに拍手がじわじわわき上がる……なんていうのがいいなと思ってます。

「悲愴」に関しては、第3楽章から第4楽章への間というのは、結構大事にしたい間ではないかな、と勝手に思っておりましたので、それだけにがっかりが大きかったということです。

演奏順序が違っていれば、上原さんのピアノで大感激して家路につけたわけで、ま、運が悪かったということですね。

こんなブログですが(更新も遅いですが)、よろしければこれからもお立ち寄りください。
by のすけの母 (2009-01-26 16:13) 

daland

daland です。
なかなか聴ける演奏会じゃないのに残念でした。
曲を知らなかったんですかね。
コンチェルトでいい演奏した時に第一楽章で拍手はありますよね。
これは許せる。
今回のとか、弱音でまだ鳴ってるのに拍手しちゃうのはありますよね。
こういう方は退場して頂きたいです。
演奏会なんてなかなか行かれないんですからね。
by daland (2009-02-01 17:01) 

のすけの母

dalandさん、こんばんは。
N響の方は、こんなこと結構慣れっこかもしれませんね。
「あ、まただ!ヘッヘッヘ」という感じで。
でも、私は、たまにしかコンサートへ行けませんし、
N響自体、名古屋には1年に1回のこと。
その特別な1回がこんなことになったということが一番悔しいと言えます。
by のすけの母 (2009-02-01 20:55) 

Lionbass

nice!というのもナンなので、コメントだけ…。
「知らない」ということ自体を責めても仕方ないと思うのですが、「自分が無知なんだ」という自覚は欲しいですよね…。
最近、「ブラボーおやじ」があちこちに増えていて、困りモノです。
by Lionbass (2009-02-04 08:41) 

e-g-g

きっと感極まったのでしょうね、
と、弁護するわけでは、もちろんありません。
でも、ずっと解決しないような気もします。

by e-g-g (2009-02-05 20:18) 

のすけの母

Lionbassさん
誰でも初めは〝初心者〟ですから、フライング拍手もしかたないとは思います。
ただ、コンサートは、聴衆も一緒になってつくりあげていくとするならば、まわりが拍手してないと気づけばすぐやめるとか、プラスアルファの配慮があればと願うのです。
by のすけの母 (2009-02-07 22:09) 

のすけの母

e-g-gさん
この問題は、ホント難しいと思います。
白黒決着つけようと提言するつもりもありません。
誰でも間違いはあるし、感極まっての拍手なら演奏者にも通じるでしょうし。
上にも書きましたが、〝プラスアルファの配慮〟が肝要だと思うのですが、いかがでしょうか……。
by のすけの母 (2009-02-07 22:11) 

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