『葬送 第二部(下)/平野啓一郎』 [(そして本も)]
『葬送/平野啓一郎』を読み続けています。
今日はその中の一節を。
音楽が人にもたらす快楽にとって、
会場に足を運ぶという行為は案外大きな意味を持っている気がするのです。
出掛ける為の準備は、人を常日頃気になっている様々な事柄から解放してくれますし、
会場で多くの人と同じ一つの感動を共有するというのは格別の昂奮を与えてくれます。
そのとおりだなぁと思いました。
明日は、北村朋幹くんのピアノリサイタル@宗次ホールです^^
【追記】
本日の朝日新聞夕刊に、北村朋幹くんの記事が載っています。
(「ナゴヤカルチャー」という面なので、この地域限定でしょうが)
明日のリサイタルはチケット完売だとか!!
『源氏物語 第二巻/大塚ひかり訳』 [(そして本も)]
『源氏物語 第一巻/大塚ひかり訳』 [(そして本も)]
『詩と死をむすぶもの/谷川俊太郎 徳永進』 [(そして本も)]
妊婦がたらいまわしになったり、
昼夜をとわず必要とされる産科医が厭わられたり、
楽と言われる科の医者志望が増え、
大変と言われる科のお医者さんの心労が絶えなかったり。
医者の世界は、わからないことだらけですが、
最近の病院事情はただ事ではないようだということは感じます。
この本の徳永進さんは、臨床こそ医術として、昼夜をとわず患者さんによりそっているようです。
今の世にこんなお医者さんがいるんだ、と思うだけでとても救われます。
そんな徳永さんとかわす谷川さんの詩。
谷川さんは、物語ることが下手だとおっしゃっています。
(ホントかな~?)
だからこそ、詩で語る、さすが詩人!!
徳永さんの臨床ライヴに詩で応える谷川さん。
読み応えあります!!
「生きる」ってなんだろう?
「死」をむかえるってどんなだろう?
多少のヒントになりました。
(もちろん、最終的には自分で考えるしかないこと。)
この本も一生ものになりそうです。
詩と死をむすぶもの 詩人と医師の往復書簡 (朝日新書 137)
- 作者: 谷川 俊太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: 新書
今さらながら(ホントに!!)青春小説(?)にはまる [(そして本も)]
『夏の庭/湯本香樹実』 [(そして本も)]
ブログをお休みしていた間も、本は相当読んでおりました。
ほとんどが新書で、それはそれで好きなのですが、少々度が過ぎたようで食傷気味になってきました。
もっと心に潤いを!!と小説が読みたくなりました。
それも、読みやすくて、しかも、心になにがしか残るようなものを。
『疾走する女性歌人/篠弘』 [(そして本も)]
「女性歌人」って……じゃぁ「男性歌人」ってわざわざ言う?
という愉快ならざるところから読み始めました。
読み始めて、
男性からなる男性中心の歌壇から、女性の歌人について言いたいこと言っている!!
と思い、
「男もすなる短歌といふものを、女もしてみむとてすなり」などと口をつき、
いい感情を抱けないまま、それでも、載っている女性の歌人の短歌は素晴らしい物が多く、
掲載短歌だけを最後には読んでいました。
中でも、道浦母都子の学生運動の歌が印象深いものでした。
のほほんとした学生時代をおくった私にとって、良きにつけ悪しきにつけ学生運動というものは、輝いて見えました。
自分の生を根本から問う……青臭いけれど、それも若さ。
そして、そういうことの対極にある恋心。
それも、人間としての当然の有り様。
それが見事に詠まれているのです。
ガス弾の匂い残れる黒髪を洗い梳かして君に逢いにゆく
ほかにも秀歌がたくさんあって、この本はそういうアンソロジーとしてとっておこうと思いました。
『歌仙の愉しみ/大岡信・岡野弘彦・丸谷才一』 [(そして本も)]
前回の記事のコメント欄にも書いたのですが、
現在、「音楽<読書」という生活です。
CDを物色する余裕はないのですが、
本については、新聞の書評やら新刊紹介などに目を光らせ、
いろいろ買っては読んでいます。
最近読んだ中でとても楽しめた本がコレ、
『歌仙の愉しみ/大岡信・岡野弘彦・丸谷才一』。